らいふいずたのしもーる!

海外協力隊 2019年度2次隊 東ティモール派遣 日々の思いや奮闘経過をレコーディング。

JICA海外協力隊 ~3つの選択肢の巻~

 

新型コロナウイルスの影響を受け、JICAが全世界の隊員を一旦退避させるという異例の対応を取り、業務一時帰国という名の緊急帰国を2020年3月20日にした。そして、4月5日以降は避難一時帰国扱いとなり、120日間の避難一時帰国(待機)以降の待遇について、7月3日にJICA事務局から連絡が入る。2020年8月2日が120日目、時は無常に過ぎ去り、120日目が刻一刻と近づいていた。

 

連絡内容としては、現在も中南米諸国やアフリカ諸国等の開発途上国における、新型コロナの猛威は拡大の一途を辿っており、「安全と健康」を確保した上で、現地に派遣することは困難と判断しており、派遣再開の目途は立っていない。そこで、未曽有の事態に対してJICAは以下3つの選択肢を提示。そして、7月16日(木)正午までに選択肢を回答してほしいとの内容だった。

 

1.待期期間の特別延長

再赴任を視野に入れ、派遣合意書を解除しない。年内の再赴任を目指し、避難一時帰国開始から120日間経過したに日以降も、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた特例措置として、合意書に定める派遣期間終了日を限度として待期期間を延長する。

特例措置の趣旨を踏まえ、待機期間中は配属先や任国等に関する活動(途上国と日本の相互理解の深化を含む)、派遣/再赴任に備えた自己研鑽・能力強化、日本国内の地域の課題解決に関する活動を行い、その内容をJICAに定期報告する。

派遣合意書の派遣期間終了日を迎えた段階で、派遣期間満了により合意書解除となり、待機期間中に再赴任できない可能性もある。待機期間の特別延長は長期隊員が対象。

 

2.特別登録制度

避難一時帰国開始日から120日間経過した日に派遣合意書を解除するが、再度派遣を希望する者を「特別登録」する制度。登録期間は2023年7月31日を上限としている。

協力隊員の派遣再開が決定した後に、JICAから登録者に対して派遣候補先を示し、登録者及び配属先の意向等を考慮して派遣候補先・派遣時期・派遣期間を調整、決定。その後、改めて派遣合意書を締結する。

当初の任地・任国への派遣を優先するが、これを確約するものではなく、また派遣候補先の選定・提示や再度の派遣を確約するものではない。

特別登録制度は、登録時点で70歳以上の方は対象外となる。

 

3.待期期間の特別延長及び特別登録をしない

上記1・2を選択しない場合、JICAとの派遣合意書を避難一時帰国開始日から120日間経過した日に解除。つまりは辞退。その場合、新たな進路を目指す者を「教育訓練手当」の特例支給の対象とする他、キャリア形成への支援を行う。

 

 

待期期間の特別延長、特別登録制度を選択した者には、2020年10月頃を目途に改めて再赴任・再度の派遣の目途を含めた考えがJICA事務局より伝えられるとのこと。退避した隊員の事を考えて、3つの選択肢を準備してくれたJICAに感謝すると共に、選択できる余地があるって恵まれてる。

 

このメールを受け取った時点で、迷わず2の特別登録制度を選択。理由としては、失業手当を受給したかったから。ただ、失業手当の申請をしても、支給されるまでに3か月はタイムロスがあって(自己都合退職の場合)、その間の生活費をどうしたもんかと思い悩み。派遣バイトの登録へ行ったり、求人広告も見るけど、がっつり働きたくない自分がいて。そんなタイミングで、大阪府のコロナ新規感染者が拡大してて、再度宿泊療養施設のバイトに行くことが決まる。失業手当受給延長中の就労は、就職とみなされない限り制限はなく、稼いだ金額が失業手当から控除されることもないと、ハローワークにも確認。ということは、待期期間の特別延長を選択した方が、当面の生活費を心配する必要がないのではと迷い始めた。

 

7月14日、VCと電話で個人面談。延長と登録で悩んでいると相談。

就職先が決まっていないのであれば、延長制度を利用したらいいではないかと。延長期間に提出するレポートも難しく考える必要はないと。第2次補正予算が降り、その資金で待機延長期間中の国内手当や待機手当が支給されるので、国民の理解を得るためにも書面で残す努力が必要にて、毎月のレポート提出は必要。しかし、任国によってネット環境にも左右されるため、待期期間中にできる事の幅に差は出てしまうのは仕方ない。看護師で感染管理をテーマに活動しているのだから、今この状況はまさに追い風となっている。東ティモール大阪府のコロナ対策を比較してみたり、作成したポスターが今どのように活用されているのか、エリックさんに連絡とるのもあり。さらに翌日、Oさんとも電話で話し、延長選択し、宿泊療養のバイト経験できるなんて最高やないの!って、Oさんも雇ってほしいわって話になり、相変わらずパワフルOさんから全面応援も受けることとなった。

 

他の隊員事情も教えてくれて、保健医療隊員は延長組2名は大学院進学を検討中、辞退を選択した人たちも、いずれは海外でまた働きたいという思いがあったり、JICAの健康管理委員を考えていたり、日本での就職を考えていたりと様々。医療隊員は資格があるから、再就職は確かに容易ではあるもんね。

 

それにしても、パルシックやシェアは7月後半には東ティモールに戻れるみたい。

月に2便、ディリ‐クアラルンプール間でチャーター機が飛んでいて、それに搭乗する模様。東ティモールは感染者24名、死者0名、4月26日以降新規感染者は発生していないし、比較的状況は落ち着いているのだよ。JICAが再派遣させる基準として、商用便(定期便)が再開になることが前提にあるみたいで、東ティモールの場合、ガルーダ航空の成田-デンパサール、シティリンクのデンパサール-ディリ間が再開した上で、第一弾はJICA職員、第二弾でVCや企画調整員・専門家、第三弾で協力隊員と随伴家族という順番で再赴任させると決まっているみたい。年内の再派遣は難しいと思われるけど、小関さんと大西さんが東ティモールに戻る目途が立つと、隊員にも光は見えるよね。

 

結論、一旦、待期期間の特別延長を選択することにした。この選択にするとは自分でも驚きやけど、生活費重要だもの。この期間にやるべきことは、語学(英語・テトゥン語)学習、感染管理に関する学習やな。まずは10月にJICAが示す方向性の返事を待って、またその時に自分がどうしたいか悩みながら、決めたらいい。人生は悩みと決断の繰り返し。判断を間違っても、遠回りしても、時間がかかっても、自分が納得できて悔いのない選択をしていたら、結果オーライなんじゃないかしら!うむ。うむむ。

 

f:id:makipuuun:20200714132959j:plain